講座5-3「人間らしい最期を迎えるために必要な介護の力」講師: 稲葉敬子氏(NPO法人 高齢社会をよくする女性の会 理事)紹介
講座紹介
テーマ:人間らしい最期を迎えるために必要な介護の力
人は「一人」で死ねません
人間らしい最期を迎えるために
必要な介護の役割
今や、「自分の死」について、人々、特に高齢者が当たり前のように語るようになり、無駄な延命治療はせず、自分らしい最期を迎えたいと希望する方が増えています。
「終の住処」に関しても、住み慣れた自宅で最期を迎えたいと希望なさる方が、多くなっています。
ただ、予期せぬ不慮の事故でない限り、人は「一人」では死ねません。
もちろん、病院や施設であれば、それなりの人手はありますが、ファミレス時代の今、高齢者の多くを占める「一人暮らし」や「老々夫婦」の場合はなかなか大変です。
今まで、「人の最期を看取る」のは、医師やナースなど医療従事者の仕事と考えられてきました。しかし、それは日常のお世話をする家族がいた時代、ファミレス時代の「看取り」に必要なのは、「介護」の力なのです。
なぜなら、当たり前のことですが、人は「死」のその瞬間まで生きて
「生活」しています。
「人間らしい最期」とは、最期のその瞬間まで、「人間らしい生活」が出来るということです。もちろん、ご自分では出来ませんから、誰かの手が必要。家族に替わって、「その手」を提供するのが、介護保険が提供する「プロの介護力」なのです。
介護保険が創設されてから20有余年、私は、介護保険の要は、「介護」を提供する訪問介護員とそれをマネージメントする「ケアマネジャー」であると信じ、介護専門教員としてプロの介護者の育成に関わってきました。
特に昨今は、「看取りの出来るプロの介護者」育成のために、心血を注いでおります。
ここでは、「人生の最期」に、プロの介護者がどんなに頼りになる存在であるかを知っていただくと同時に、安心してサービスを使うために「介護保険」の存在がいかに重要であるかを、改めて再認識していただければと思います。
稲葉 敬子 氏プロフィール
稲葉 敬子(いなば けいこ)
1943年愛媛県に生まれる。ナースとして、慶應義塾大学病院、ソニー本社に勤務後出版社入社。育児・健康関連部門の編集部長、取締役企画室長歴任後55歳で福祉分野に転身。65歳で退職後は、現場での介護福祉士、ケアマネジャーの体験を活かし、国際的な介護スタッフ養成のため城西国際大学福祉総合学部兼任講師。
高齢社会をよくする女性の会理事。介護ジャーナリストとして執筆活動のほか、FM放送の熱海湯河原で長年「いなばけいこのラジオマガジン」担当。
近著に、「オトコの介護力」「ケアマネになるには」「どこへ行く介護難民?フィリピン人介護士に介護を受けるということ」など。
75歳から80歳まで、熱海にある高齢者マンションの館付ナース。
開催日
令和7年7月10日(木曜日)「人間らしい最期を迎えるために必要な介護の力」
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