熱海市宿泊税(法定外目的税)の新設
宿泊税の新設理由
熱海市は、「温泉」という天与の資源、海山に囲まれた良好な「景観」、そこに育まれた「歴史・文化」など多様な地域資源により、現在も年間約300万人の宿泊客が訪れる国内有数の観光地として発展し、観光産業が基幹産業となっております。
本市が持続可能な観光地として将来にわたって生き残っていくためには、変化・多様化し続ける旅行者のニーズ、旅行形態に対し、地域が一体となった観光まちづくりの取り組みやデータ等の分析に基づき適時適切な施策を展開できる仕組みによる対応力が必要です。さらに日本を代表する観光地であり続けるためには、観光客の皆さまに満足感を与えられるよう切れ目のない投資を行うだけでなく、ポテンシャルを発揮しきれていない市内各地域の誘客資源の掘り起こし、磨き上げ等により、市域全体での魅力の底上げを実現し、観光客の周遊性の向上、宿泊施設の収容能力が最大限満たされるよう変化を起こしていく必要があります。
また、本市の産業の中で、宿泊業の生産額増加による市内経済への波及効果が最大であるとされており、特に滞在時間の長さから市内での消費増加への実現可能性が高い宿泊客を増加させる施策の実施は、産業振興、雇用・税収の誘発の面から最も効率性が高く、効果的であると考えられることから、宿泊客を増加させる観光振興施策を推進することも求められています。
これらの観光施策を展開していくための財源確保の必要性が増していく一方で本市の人口は減少傾向であり、また高齢化率が増加し続けていることから、将来的に税収が減少し、高齢化による歳出に占める社会保障費の割合が増加していくという財政の硬直化が懸念されるなど、今後の財政運営は厳しさを増していくことが想定されます。
本市の将来の財政状況、観光振興施策の経費に対する受益と負担の関係や継続的な観光振興の必要性などを総合的に勘案した結果、観光振興を継続的かつ安定的に高い水準で行っていくために観光目的財源の確保が必要であることから、宿泊施設への宿泊行為に課する宿泊税を新設することといたしました。
経過
熱海市観光基本計画策定のために平成30年7月から令和3年5月まで市内の観光関連団体や宿泊事業者も参加する観光戦略会議並びにその下部組織である財源検討部会において、観光事業に資する安定財源として宿泊税の必要性が議論され、公平性の面で宿泊税の導入が妥当との意見を得たことから、このことを前提に観光目的税の導入を検討する内容が観光基本計画に盛り込まれました。
このことを踏まえ、令和4年11月から令和6年1月まで観光関連団体、市民団体の代表並びに有識者で組織される熱海市行財政審議会に対し宿泊税の創設について諮問し、審議を経て、その創設について妥当との答申を受けました。
このような経過から令和6年2月熱海市議会定例会に熱海市宿泊税条例を提案し、同年3月14日可決されました。
条例可決後の同日に地方税法第731条第2項の規定に基づく総務大臣との協議を求め、総務省に対し協議書を提出し、令和6年6月14日に総務大臣の同意を得ました。
宿泊税の概要
- 課税団体
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静岡県熱海市
- 税目名
- 宿泊税(法定外目的税)
- 課税客体
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市内に所在する次の宿泊施設への宿泊料金を受けて行われる宿泊行為
・旅館業法に規定するホテル、旅館、簡易宿所
・住宅宿泊事業法に規定する住宅宿泊事業に係る施設(民泊)
- 課税標準
- 市内の宿泊施設への宿泊数
- 納税義務者
- 市内の宿泊施設への宿泊者
- 税率
- 1人1泊につき、200円
- 徴収方法
- 特別徴収
- 税収見込額
- (平年度)約6.0億円
- 非課税事項
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・年齢12歳未満の者
・修学旅行その他の学校行事に参加する者
・公益上その他の事由により規則で定める者
- 徴税費用見込額
- (平年度)29,509千円
- 課税を行う期間
- 条例施行後5年間
このページに関するお問い合わせ
市民生活部 税務課
課税室(市民税担当)電話:0557-86-6142
(宿泊税担当)電話:0557-86-6144
ファクス:0557-86-6173
〒413-8550 熱海市中央町1-1
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