急激な温度変化で生命の危険が 冬場に多い「ヒートショック」にご注意を!!

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ページ番号1001125  更新日 平成29年3月29日

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寒い季節になると「入浴中に亡くなった」という話を耳にすることがあります。主な原因は脱衣室や浴室などの温度低下による「ヒートショック」と言われています。

ヒートショックとは温度の急激な変化で血圧が上下に大きく変動することによって起こる健康被害を言います。特に体全体が露出する入浴時に多く発生します。暖房をしていない脱衣所や浴室は室温が10度以下になることもあります。そのような場所で衣服を脱ぐと、急激に体の表面の温度が下がり血圧が急激に上昇します。この血圧の急激な上昇は心筋梗塞や脳卒中を起こす原因となります。又、血圧が急上昇した後に熱い浴槽に入ると血管が拡張し、今度は血圧が急激に低下します。そのため失神し、溺れることが命を落とす原因の1つになります。ヒートショックは医学用語ではないので、死亡診断書には「溺死」などと記入されます。そのため正確な統計データはありませんが、外気温が低くなる時期に入浴中の心肺機能停止者が増加しますので、ヒートショックが原因であることが可能性として高いと言えます。
平成26年の熱海市における「入浴中の心肺機能停止者数」は25件で、気温の高い7月・8月は0件、2月が5件と気温の下がる時期に件数が多いことがわかります。

ヒートショックを防止する対策としては

  1. 脱衣所を暖房器具で温める
  2. シャワーで浴槽に湯を張り浴室全体を温める
  3. 食後1時間以内や飲酒後の入浴を控える
  4. 外気温が下がらない日没前に入浴する

などがあげられます。

その他、トイレも体を露出させる場所であるので暖かく保つことが大切です。特に、体温や血圧調節機能が低下している「高齢者」、動脈硬化が進行している可能性が高い「高血圧・脂質異常症・糖尿病」などの生活習慣病の方は危険性がとても高いので注意が必要です。

寒いのを我慢して衣類を脱ぎ、熱いお湯にザブーンと入るのはとても危険ですので絶対にやめましょう。

健康福祉部 健康づくり課 保健師 長島 祐子

平成28年2月 熱海新聞掲載

このページに関するお問い合わせ

健康福祉部 健康づくり課 健康づくり室
〒413-8550 熱海市中央町1-1
電話:0557-86-6294 ファクス:0557-86-6297
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。