平成21年3月市議会定例会市長施政方針

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ページ番号1002236  更新日 平成29年6月21日

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写真:壇上の市長

はじめに

平成21年3月市議会定例会が開催されるにあたり、平成21年度の市政運営についての基本方針を申し上げます。
市長就任以来3度目となる予算編成に臨み、改めて市民の皆様、ここにご参集の議員の皆様からいただいてまいりましたご理解とご協力に心から感謝を申し上げます。
米国の金融危機から始まった世界同時不況は、日本経済にも大きな影響を与えており、事態は楽観できない状況となっております。
国内の自動車産業を始め、機械・電機など多くの産業へ経営危機は拡大し、企業倒産や大幅なリストラによる失業者の増加が社会問題に発展しています。また、先月16日内閣府から、国内総生産(GDP)速報値が年率換算で実に35年ぶりの大幅な落ち込みであるとの発表がなされ、事態は家計に直結する深刻な状況へと進んでおります。
100年に一度の経済不況といわれる中、本市においては、昨年秋から年末にかけて宿泊客、観光交流客ともに落ち込みは無く、いわゆる「安・近・短」効果により前年の水準を若干上回る結果となりました。
しかしながら、本市が、これまでの長引く地域経済の低迷と、この経済不況の拡大の中で、深刻な事態に追い込まれていることに変わりはありません。今後、国民の貯蓄志向や買い控えなどにより、国内の宿泊旅行や娯楽が敬遠されることも考えられるため、本市の基幹産業である観光業を取り巻く情勢は一層厳しいものになると認識しております。
私は、この厳しい事態を見据え、予測される難局を乗越えるためには、市民を代表する議員各位をはじめ、市民の皆様とともに一丸となって、事態打開のために最大限の努力をしてまいる所存であります。

施策に対する基本的考え方

厳しい経済状況の中ではありますが、ひとり暮らし高齢者が抱える課題への対応や、子育てしやすい環境の整備など市民福祉の向上に、より一層努めるとともに、安全・安心のまちづくりにも取り組まなければなりません。同時にこのような財政状況にあっても観光立市熱海にとって、将来の発展の基礎となる施策をしっかりと芽吹かせ、育てて行かなければならないと考えております。
本市の財政は、市税収入が減少し、基金残高はほとんどなく、また、公営企業三会計が多額の不良債務を抱えているのが現状であります。
歳入に見合った歳出と、施策の選択と集中を実現させるため、市長就任以来、私は「財政再建」を市の最重要課題として取り組んでまいりました。そのため、平成23年度までに財政の健全化を図ることを目的とした「行財政改革プラン」を策定し、昨年には見直し作業を実施し、その結果を平成21年度予算に反映いたしました。
平成21年度一般会計予算のうち市税収入につきましては、世界的な経済不況、金融不安による景気の落ち込みが予想され、前年度より2億4千3百万余円の減収と見込みました。また、歳出に係る予算につきましては、「行財政改革プラン」を着実に実行することを基本に事業費の抑制を図りました。
その結果、平成21年度一般会計の予算規模は、168億6千9百万円で前年度対比2.7パーセントの減となり、また、特別会計、公営企業会計を合計いたしますと333億2千7百万余円で、前年度対比4.2パーセントの減となりました。
以上のような基本的な考えを踏まえ、平成21年度におきましては、以下に述べる3点を重点課題とし、しっかりと取り組んでまいります。

緊急経済対策事業の展開

1つ目は「緊急経済対策事業の展開」です。
地域経済の長引く低迷に追い討ちをかける今回の経済不況は、地元事業者に大きなダメージを与える危険性があるため、金融支援対策、経済支援対策等を優先的課題として取り組んでまいります。
具体的には、金融支援対策経費として中小企業向けに1億9千8百万余円を計上しました。この内、特に国の緊急経済対策に呼応し、経営安定資金利子補給金については、前年度を大きく上回る1千4百万円としたところであり、観光支援対策経費といたしましては、緊急誘客事業の支援として5百万円の他、春の誘客対策経費を新たに確保いたしました。
昨年12月議会では地域経済活性化を目的に発行した「がんばろうクーポン券事業」への補助金や「道路修繕費」、「公営住宅修繕費」あわせて2千5百万円の補正予算をお認めいただきました。今議会におきましては「多賀小学校食堂屋根改修工事費」、「火葬場給水管布設替工事費」、「道路修繕費」あわせて1千8百万余円を新たな緊急経済対策費として補正予算に計上させていただいております。
さらに国からの要請でもある緊急雇用対策への取り組みとともに、年度の早い時期に工事等の事業を発注するなどの対応に努めてまいります。

行財政改革への取り組み

2つ目は「行財政改革への取り組み」です。
平成19年6月に「地方自治体の財政の健全化に関する法律」が制定され、財政状況を表す5つの指標が示されました。平成20年度決算から、この財政指標の基準を上回ると外部監査を受け、財政健全化計画を知事に報告しなければならないなど、自治体の自立性が制限されることとなります。
本市におきましては、当初心配された連結実質赤字比率において、下水道事業に伴ういわゆる「計画赤字」の考え方が取り入れられたことから、本市が早期健全化団体へ転落することは避けられました。しかしながら、水道事業会計及び温泉事業会計の資金不足比率は経営健全化基準を大幅に超える見込みであり、厳しい財政状況にあることに変わりはありません。
歳出の削減には、まず市役所自らが身を削ります。私をはじめとし、副市長、教育長及び職員の給与削減を平成20年度に引き続き実施してまいります。職員数につきましても、さらなる削減に取り組んでまいります。
しかしながら、本市の「財政再建」のためには、市民の皆様に公共料金等について負担の増額をお願いしなければなりません。国民健康保険税、介護保険料、水道料金及び下水道料金の増額と、粗大ごみ処理等の有料化についてご理解とご協力をお願いするものです。
また、「財政再建」に加えて、効率的で開かれた市役所を目指し、職員の意識改革やPDCA、いわゆる計画・実行・評価・改善のサイクルによる行政評価の導入など、8つの柱を掲げ引き続き「市役所の構造改革」にも積極的に取り組んでまいります。
市民の皆様の要望が多様化し、厳しい財政上の制約を受ける中、市の政策立案機能の強化は緊急の課題であります。部署を横断する課題や私の特命事項などについて、スピード感をもってその方針を決定するため「総合政策推進室」を総務部内に新設し、政策立案の核として機能させたいと考えております。
なお、観光戦略の企画立案を主たる業務とする観光戦略室は、「総合政策推進室」の設置をもって発展的に改組いたします。

熱海発展のための芽を育てる

3つ目は「熱海発展のための芽を育てる」です。
本市は昭和9年の丹那トンネルの開通を契機に、それまでの「湯治場」から「温泉観光地」へと大きな発展を遂げました。しかしこれは熱海温泉の大衆化でもあり、湯治場としての良さを失った感も否めません。黄金期を迎えた昭和40年代前半をピークに、宿泊者数は緩やかに減少しながら現在に至り、今まさに、「第2の創業」とも言うべき新たな成長を必要とする転換点にいると言えます。
昨年度策定した熱海市観光基本計画の中で、本市の目指すべき姿として「長期滞在型の世界の保養地」を掲げましたが、海、山、島の自然と温泉に恵まれた熱海には、先達が創り、育て、守ってきた多くの資源が残っています。熱海の新たな発展を目指す時、これらの宝に磨きをかけることが熱海再生への近道であると考えます。
例えば熱海梅園は毎年60万人近くの観梅客が来園する観光拠点ですが、123年ぶりの大規模なリニューアル工事により大きく生まれ変わりました。今後は、糸川沿いのあたみ桜の整備も進め、「日本一早咲きの梅と桜が同時に楽しめる熱海」を全国にPRし、観光施策の新たな柱としてまいります。
熱海発展の芽は観光分野に限りません。厳しい財政状況下にあっても、長期的な視点での都市基盤の整備を進めるとともに、熱海の将来を担う子どもたちの教育環境の向上に力を注いでまいります。
本市にとって大きな転換点の中で、令和2年を目標年次とした熱海の新たな発展の指針となる「第四次熱海市総合計画」の策定に着手いたします。
それでは、以下各部門における主要施策についてご説明申し上げます。

総務・財政部門

機能的で、活力ある組織へ

はじめに、総務・財政部門についてであります。
私は、今日の社会経済状況がめまぐるしく変化する現状を見ますと、今後は、今までの常識や方法論での対応が必ずしも通用しないという危機感を抱いております。
そして、この危機感を職員はもちろんのこと市民の皆様と共有し、意識を変え、仕事の仕方を変える改革に取り組んでまいりたいと考えております。
職員の意識改革につきましては、昨年、若手職員を中心に開催した意識改革研修を、平成21年度は管理職を対象に行ってまいります。「市役所の最大の資産は人材」との考えの下、目標を職員と共有し、職員の豊かな発想をより多く引き出しながら、市役所の問題解決力を高める努力をしてまいります。
市民の皆様に対しましては、情報公開の進展や市民ニーズの把握をさらに高めるため、今後も広報・広聴に力を入れてまいります。広報紙「広報あたみ」を刷新し、今まで以上に「市が今何をしようとしているか」を分かりやすくお伝えするとともに、市民の皆様が紙面づくりに参加していただける広報紙を目指してまいります。
なお、ふるさと納税につきましては、単に税収増としての観点からだけではなく、「熱海ふるさとサポート寄附金事業」として、寄附をされた皆様が、今後末永く熱海をサポートしていただける仕組みづくりを構築し、誘客等に繋げていきたいと考えております。

市民福祉部門

誰もが生き生きと生活できるまちづくり

次に、市民福祉部門についてであります。
本市はゴミ排出量の減量推進を重点課題とし、平成24年度までに、平成18年度対比で10%の減量を行う目標を立て取り組みを行っているところであります。市民団体皆様のご協力のもと、マイバッグ運動の推進、使用済みてんぷら油等を原料としたバイオディーゼル燃料事業の調査研究や廃棄物の堆肥化など、地域でできるバイオマスやエコへの取り組みを通して、市民の皆様に環境問題への認識を高めていただくことが必要であると考えます。また、改めてゴミの減量、分別、リサイクルなどに取り組んでいただくため、本年4月から粗大ゴミ等処理の有料化、来年4月からは可燃ゴミ処理についても有料化をお願いすることとしております。
本市は高齢化率が県内でトップクラスにあり、人口構造の推移を見ても医療費に関する様々な問題が予想されております。今後も熱海市民が、安心して質の高い医療を確保し、誰もが健康で豊かな生活を送れるよう、中長期的に医療費の適正化を図っていかなければなりません。
このため、平成21年度は国民健康保険医療費の分析を行い、健康保持に関する研究事業に取り組み、効果的な健康づくり事業に繋げてまいります。
また、ひとり暮らし高齢者の皆様が抱える様々な課題に対応するため、平成21年度は現状の把握や意向調査の実施など、支援策の検討を進めてまいります。
さらに、「高齢者の体力や身体機能の維持」に重点を置いた介護予防や健康保持の施策に取り組むとともに、安心して子どもを産めるよう、妊婦健診の回数を5回から14回へと増やすなど、子育て環境の整備についても努めてまいります。

観光経済部門

地域経済への即効性のある事業の組立て

次に、観光経済部門についてであります。
観光施策につきましては、熱海市観光基本計画に基づき、事業を展開してまいります。
本年6月に開港を予定している富士山静岡空港や近い将来24時間化が計画されている羽田空港へのアクセスの良さを活かし、箱根を中心とする神奈川県西部地域との観光圏としての取り組みとあわせてインバウンドの推進を図ってまいります。
課題であります情報発信につきましても、スキルアップ研修など職員への教育を強化し、国内外に積極的・効果的にPRを実施してまいります。
あわせて、「温泉中心主義」や「歩いて楽しい温泉保養地」などの実現のため、まち歩きガイドの組織化や湯めぐり手形など、平成20年度に引き続き取り組んでまいります。
また、観光支援として先にも述べましたとおり、緊急誘客対策事業にしっかりと取り組むとともに、新たな春季誘客キャンペーンとして熱海湾でのクルージング等の事業に取り組んでまいります。
観光施設用地の活用につきましては、関係者、市民の皆様のご意見を伺いながら、具体的活用方針を決定し、その実現に努力いたします。
この他、観光を含む産業振興に関しましては、特に近年見直されている食材の地産地消を推進する視点から、地場の農水産物を活用した農商工連携を具体的に進めてまいります。
熱海梅園につきましては、有料化を前提とした施設整備やそのための諸準備を実施いたします。なお、市民の皆様のボランティアによるご協力をいただきながら、リニューアル後の良好な状況を維持してまいります。
また、施設運営を効果的に進めるため、本年4月1日から姫の沢公園と姫の沢自然の家を指定管理者による運営とし、今まで以上に市民をはじめとする利用者の皆様に満足していただける施設となるように努めてまいります。
文化振興事業につきましては、第24回国民文化祭・しずおか2009において、本市では10月24日・25日に文芸祭「短歌大会」、11月3日に「温泉文化シンポジウム」を開催し、地域文化の振興に寄与するとともに文化活動を全国的な規模で発信してまいります。

建設部門

観光まちづくりプロジェクトの推進

次に、建設部門についてであります。
海岸から市街地とその背後に広がる緑豊かな山々が織り成す美しい景観は、穏やかな気候や温泉とともにこれまでの熱海の観光を支えてきた貴重な資源であり、後世に継承していかなければならないものと認識しております。
その美しい景観を守るため、景観法に基づく景観計画を静岡県内で初めて策定いたしました。
その後、まちづくりと観光戦略を基軸に、様々なプロジェクトや施策を横断的に整理し、それらが連携した「観光まちづくり」を検討してまいりました。この検討結果をふまえ、街全体に統一性、関連性を持たせた中長期ビジョンを策定するため、平成21年度は「まちづくり事業のルールづくり」と「まちづくりプロジェクトの行動体制の構築」を行います。
都市基盤の整備としましては、市民そして多くの観光交流客の皆様に対して安全で快適な空間を提供するため、道路環境の整備及び建築物への耐震助成事業を推進してまいります。
また、熱海駅舎の改築にあわせ、観光地熱海の「顔」となる熱海駅前広場周辺を整備し、公共交通の利便性向上と活気のある新しい玄関口をつくってまいります。
「観光まちづくり」という観点からは、他の観光地との差別化を図るため、渚地区及び長浜地区のコースタルリゾート計画の推進と海岸部の積極的な利活用に取り組むことで、「海からの視点」による新しい熱海の魅力を創出いたします。
また、賑わいのある観光地づくりのため、地域住民の自発的なまちづくりへの取り組みに対して積極的に支援を行うとともに、伊豆湘南道路など交流促進に資する広域交通網の整備を検討・推進してまいります。
庁舎建設につきましては、平成21年度は、分庁化を基本に文化会館の耐震事業に取り組んでまいります。

上下水道温泉部門

安定した企業経営を目指して

次に、上下水道温泉部門についてであります。
財政健全化法における公営企業会計の資金不足比率は、平成20年度決算見込みでは水道事業・下水道事業・温泉事業について経営健全化基準である20%を大きく超える見込みであります。なお、下水道事業については総務省の算定基準に基づき認められる解消可能資金不足額の考え方が取り入れられ、資金不足比率は算定されません。しかし、約26億円を超える実質資金不足額が依然として存在しております。
このような中、三会計ともに「行財政改革プラン」に計画する人員削減や滞納処分規程の強化、また財政計画書に基づく経費削減や収入確保などを行ない、一日も早い経営健全化に取り組んでまいります。
水道事業につきましては、耐用年数40年を超える老朽管が約3割を占め、2日から3日に一度の割合で突発の漏水事故が起こっています。これらの老朽化した水道施設の更新を平成31年度までに行うための財源を確保するため、平均9%の料金改定を市民の皆様にお願いいたします。
また、将来の水道保守管理事業の包括的委託を考え、突発事故等の対策を一部委託いたします。
平成21年は、明治42年に熱海水道が通水されて以来、100年目の記念すべき年であります。初心に帰り水道事業の最大の目的である、安全で安心な水の安定供給に努めてまいります。
下水道事業につきましては、経営健全化計画に基づき経営改善が着実に進んでいるとはいえ、まだまだ多額の資金不足が存在しています。安定した収入確保の観点から、平均8%の料金改定をお願いするとともに、公共下水道への接続を促進してまいります。また、浄水管理センターの包括委託の推進を行い、経費の削減を図ってまいります。今後も生活環境の向上となお一層の経営健全化に努めてまいります。
温泉事業につきましては、市営温泉加入の促進を図り、収入の確保に努めてまいります。また、今後の市営温泉のあり方については、「市営温泉事業のあり方についての検討委員会」からの意見書を踏まえ、その方針を検討してまいります。

教育部門

熱海の未来をひらく「生涯学習社会」の基盤づくり

次に、教育部門についてであります。
現在、国際化・情報化・少子化・核家族化・高齢化など、社会が大きく変化する中で市民の多様な期待に応えていくためには、そのニーズを的確に捉え、新しい時代の目指すべき教育の姿を踏まえた諸施策の推進が急務であります。
そのためには、人間性の尊重、豊かな創造力の育成、深い専門性の獲得、生涯学習社会の構築等、広い視野に立った先見性のある施策を推進し、子どもの確かな学力、健やかな心身の育成に努め、人間尊重の教育をこれまで以上に積極的に展開していかなければなりません。
平成21年度に策定する「熱海市教育振興基本計画」において、熱海の将来を担う子どもたちが進むべき羅針盤を構築するとともに、熱海の未来をひらく生涯学習社会の基盤づくりを進めてまいります。
学校施設の耐震化につきましては、平成21年度に熱海中学校の耐震診断及び耐震補強計画並びに実施設計業務委託を実施してまいります。
学校施設は、子どもたちの教育施設であると同時に、地域住民にとって最も身近な公共施設であります。また、地震発生時において子どもたちの生命を守ることはもとより、地域住民の緊急避難場所としての役割を担っていることから、引き続き効率的・効果的な改善に取り組み、安全・安心な教育環境を確保してまいります。
生涯学習につきましては、将来を見据えた中で「熱海市生涯学習大綱」を改訂してまいります。
図書館につきましては、既存の考えにとらわれず、情報交換の場として、また、市民が学べ、楽しめる場所として、市民やボランティアの皆様に「自分たちの図書館」と思っていただけるような図書館を目指してまいります。

消防・防災部門

市民と守る安全なまちづくり

次に、消防・防災部門についてであります。
安全・安心への取り組みを第一に、市民の皆様はもちろんのこと、熱海を訪れる観光客の皆様への対応も非常に重要と考えております。予測される「東海地震」や「神奈川県西部の地震」の発生の危惧はさらに高まってきております。今後も、常に危機管理意識をもって臨んでまいります。そのため、大規模地震に対する備えや日々の消防救急活動の充実を図ってまいります。
具体的には、消防職員の志気高揚と組織力強化を目的に、警防、救助や救急業務に関する高度な知識及び技術習得を行うため、県消防学校や消防庁消防大学校の外部研修へ職員を積極的に派遣いたします。
消防力の増強及び機械器具の強化につきましては、同時通報用無線の非常電源装置を更新整備いたします。消防通信は、災害時の情報伝達に必要不可欠であることから、不測の故障に備えるため119番2回線のバックアップシステムを併せて増設整備いたします。
警防技術の強化につきましては、火災等による被害の軽減及び迅速的確な防御体制確立のため、特殊建築物等の警防計画を策定いたします。
また、自主防災会の皆様と今まで以上に連携を深めながら、大規模地震を想定した防災訓練をはじめ、防災意識の高揚と指導者の育成に努めてまいります。
本市の火災発生件数は、昨年、一昨年と二年連続で最少記録となるなど、ここ数年来、減少傾向にあります。これは消防団をはじめとする消防関係の皆様の防火に対する地道な活動が実を結び、市民の皆様に予防消防が定着した成果であると感謝いたしております。消防団の災害活動に万全を期すため、平成21年度は第7分団のポンプ車を更新整備いたします。

むすびに

熱海梅園は、内務省の初代衛生局長であった長与専斎の提唱を受けた横浜の豪商・茂木惣兵衛氏が開園しました。
梅園内にある「茂木氏梅園記」の石碑には、「茂木氏は豪商であり、どんなことでもできるだろうが、彼はそうせず、私財を投じてこの事業を行い、それを私することなく大衆のために開放した。実に偉いではないか。」の旨が刻まれております。
私は茂木惣兵衛氏をはじめとする市内外の多くの人々が、かつて将来の熱海の発展のための礎を高い志を持って築いたことに改めて感動するとともに、123年の歳月を経て、再びその発展の礎に磨きをかける機会に巡りあえたことに深く感謝しております。
本市は今、「財政再建」の道半ばにあって、経済不況に見舞われるという大変厳しい状況にありますが、先達が培った発展の礎を活用し、職員、議員各位、そして市民の皆様の思いを一つにできれば、熱海の新しい未来が必ず切りひらけるものと確信しております。
新年度におきましても、私は持てる力全てと信念を持って市政を運営してまいる所存でありますので、どうか特段のご理解とご協力をいただきますよう心からお願い申し上げまして、私の施政方針といたします。

平成21年3月2日

熱海市長 齊藤 栄

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